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世界史情報局

世界の全史を自分なりに見渡してみようと思って始めたブログ。近代以前の世界史の中心だった東アジアと西アジアの視点から、なるべく手を広げながら通史を書いています。根も葉もない出鱈目は書かないけど、面白さ重視で描写の脚色もします。

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ポーランド王国の夜明け前 映画「THE レジェンド 伝説の勇者」

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いつのまにか日本でも、かなりマイナーな国のかなりマイナーな歴史を題材にする映画が出回るようになって喜ばしい限り。
たまたま古代(中世?)ポーランドを舞台にした作品なんぞを発見したので、軽く紹介しておきます。

ミハウ・ジェブロフスキー監督「THE レジェンド ―伝説の勇者―」

舞台は9世紀ポーランド。
最初の統一国家であるピアスト朝はまだ生まれず、キリスト教化もしていない時代です。

「ポピエル」という王がいました。王といっても、ポーランド中部の部族連合の盟主レベルのようです。
その王がドイツから来た元奴隷の王妃に唆されて一族を毒殺し、強引に自分の息子に王位を継がせようとする。
それに反発して王の親衛隊長のピアストンという人物が出奔する。王の追手に追われたピアストンを森のなかでジモヴィットという狩人が救う……。

このピアストンがピアスト朝の開祖で、ジモヴィットが2代目ということになっています。
物語にはポーランド建国にまつわる伝説をいろいろ取り込んでいるんでしょうが、元ネタがよくわからないのが残念なところ。


個人的にはキリスト教以前、統一国家以前の西スラヴ族の社会や文化が垣間見られるところがとても興味深いです。
スラヴの太陽神タジボーグかトリグラフと思われる神の木像や、湖のなかの聖堂。
異教の司祭や魔女、「魔術のハチミツ」で媚薬をつくる怪しい老女(でも媚薬は本当に効く!)
篝火を囲んで若い男女が踊り狂う異教の祭り、樫の巨木を囲む部族集会。
オーディンを崇めるヴァイキングたちの襲撃。

白樺の樹の樹液を集めていたり、蜂蜜酒に毒を混ぜたり、神像に三つの頭がついていたりするあたりが、いかにも古代スラヴ文化という感じです。
ポピエルと戦うピアストンが鳩を使った火計で砦を焼き打ちにするときに「ロシアの王女が使った手だ」というのも面白い。
キエフ・ルーシの摂政オリガのことを言っている気がしてならないところです。

この時代だから戦争といっても数百人単位の殴り合いみたいなもの。王の住居も木造の砦みたいなもの。
映像がチープなのがむしろリアリティを醸し出しています。
中世前期の東ヨーロッパは、まさにこんな感じの世界だったに違いない。

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